Works

Imitation or mimic

2020年11月12日、千鳥文化ホールを訪れたとき、2階の小部屋に描かれた落書きが目に止まった。
憶測だが、描かれた落書きは子供が描いたものだろう。当時この落書きを描いた子は今幾つになって何をしているのだろうか。そしてどんな気持ちでこの落書きを描き、その後どうなったのだろうか。私はこの落書きの「奥行き」を想像してみた。ここで言う「奥行き」というのは、物体としての奥行き、歴史的な奥行きなど、可視化できるものやできないものすべてをイメージする。奥行きは考えれば考えるほど、そこには不確かなものが現れ、それは正解でも不正解でもない。私は落書きを模倣することによって、それの奥行きを可視化することにした。

  • 2021
  • 素材:楠木、インクジェットプリント、千鳥文化ホール改装時に出た廃材
  • サイズ:H1250×W440×D600 / H340×W330×D340 / H620×W380×D270 / H420×W400×D410 / B0
  • 展覧会情報:2021年 / 千鳥文化ホール(大阪) / 個展「 Imitation or mimic」 展示作品