十一ノ首ト東ノ朝日ヲ見ニ行ク
大阪の下寺町を訪れた時、西側の崖に積み上げられた石像や墓石と出会った。その中に「首が落ちた仏像」を発見した。私は、あったはずの首(顔や表情)を想像し、11体の首の再現を木彫でおこなった。さらに「この仏像たちは朝日を見るために自ら首を動かしたのでは?」と考え、仏像たちに朝日を見せにいくことにした。ある早朝、その11体の木彫の首を箱に収め、東に向かって歩いた。難波宮跡の高台に辿り着き振り向いたとき、仏像は初めて朝日を浴びることとなった。これら11体の首の木彫と、素材として使われた大阪上町台地の切り株、仏像に朝日を見せるため歩いた記録映像を一つの空間に展示した。
- 素材:映像(8:42)、大阪上町台地の切り株、檜、ロープ
- サイズ:可変
- 展覧会情報:2022年 / 旧住友吉左衛門茶臼山本邸土蔵(大阪) / 「 オルタナティブ・ロマン 」展示作品